何というか紫龍ってキャラは、色眼鏡なしで見られない存在だなぁと。
　なにかというと気前良く脱ぎ脱ぎしてくれるのが、彼の男っぷりを上げてるよーな下げてるよーな。露出系の一点だけで、私の中では『楽しいキャラ』にカテゴライズされてしまって、その位置から不動です。
　ただ、真面目に見ると紫龍は大変重いキャラだとと思う。
　老師や春麗との関係は極めて家族的な温かいもので（これは他の聖闘士達は持ち得ないものだ）、紫龍にとって何にも代え難い大切なものだし、仲間や兄弟達も人一倍義侠心に厚い彼には失えないものだ。そして、自分の信念である正義をも守り通そうとする。大事なものをそんなにたくさん抱え込んじゃって大丈夫？と心配になる。実際いつも自己犠牲という形で守らざるを得ない。もう少し気を抜いて生きられればいいのにね。何かを守ることだけが幸せじゃないはず。

　見た目は素晴らしく美形なのに、その行動は笑いを誘ってやまない氷河。踊るし、水の中で滝涙流すし、スイカ抱えるし(アニメ)。なんでじっと佇んでいてくれないの？とこっちが頭を抱えましたよ。
　でも、氷河がらみのストーリーはいつも感動的。
　母との決別、師、兄弟子との対決。
　紫龍に見える分かり易い師弟の関係とはまた違った、突き放した所にある深い愛情といえばいいのかな。大切なものをも断ち切る強さを与えようとする、カミュの弟子思いの気持ちと、そういった強さを否定し受け入れ成長していく氷河の姿は、十二宮編最大の見せ場であると思う。
　ただ、そうやって氷河と彼に関わる人々のストーリーが感動的であればあるほど『アテナの』聖闘士と言う設定が忘れ去られていくような。氷河のみ番外編が描かれたのはここらが原因？

･･･十二宮編。目の見えない紫龍が心眼でもって双児宮の迷宮の出口を探し当てる話があった。で、アニメの方。嫌がる星矢を引っ張る紫龍、むっちゃエロいです。ご飯食べながら見ていて箸落としました。うーん、漫画のほうは何にも思わなかったんだけどなー。あの足の演技が素晴らしいのだな。演出って重要だね☆

･･･とまあ、カミュやアイザックが出てくると堂々と主役を張れる氷河だけれど、ハーデス編はほとんど見せ場がなくて哀しい。(地上のハーデス城だけ･･･)もしハーデス編のアニメ化か、ゼウス編の執筆があるなら、出番がたくさんあるといいな。（ゼウス編の執筆に関しては基本的に望みませんが）